iBotNaoは、ロボットの内臓ウェッブサーバー上に、ibotシステムを動かして、ibotシステムがもともと持っていたロボット制御システムを全て外部のウェッブクライアントから可能にするシステムだ。
したがって、すべて、スマホで管理できる。パソコンは不要だ。iBotのc++で作成した組み込みライブラリのほとんどの機能がスマホから使えるようになった。
最後まで手がかかった、ローカルからロボットへのテキスト、サウンドファイルの転送が、htmlのcgiでできるようになったので、完成と言える出来栄えになった。
外で、ロボットのパフォーマンスを見せるときも、ノートパソコンは要らないのだ。スマホにテザリングの機能があればwifiルータもいらない。ただ、wifiは、何かとトラブルがらみなのであったほうがいい。
iBotNaoでできることの概略を書いておく。
(1)スクリプトの作成、編集、転送など。スクリプトとは、ibotコマンドを書き込める対話用のtopicスクリプト、ロボットの行動や発声を一連のコマンドとして管理できるスクリプト、また、その中で制御可能なサウンドファイル(mp3,wav)も転送管理できる。
(2)対話の制御。ibotの最大の特徴は、全て対話でロボットを制御(行動も対話も)できることだ。どのトピックファイルを使って対話を開始するか、対話の開始と停止、ロボットへ対話への強制入力なども可能である。
(3)ステータス管理。ロボットの停止、休息、覚醒、強制発話、ビップ音制御、ASR認識値制御、音声レベル制御、ロボットの全体的状態表示など。
(4)動作と発話の直接制御。前進後退などの前後左右ななめなどの動き、回転、などを画面のタッチでコントロールできる。同時に発話も、リストに沿って適宜送り出すこともできる。自動制御のコントロール。
(5)複数のロボット同士のコミュニケーション機能である、テレパシー機能の制御。
これまでは、ロボットをライブの舞台にあげるときに、ロボット自身がちゃんと動くかだけではなく、ノートパソコンが不調になったら、ibotのシステム起動ができず、どうしようもなかったのだが、これで、スマホさえ持っていれば、パソコンが壊れても大丈夫だ。不安が減少した。