ロボットを動かす現在のシステムに限界を感じて最初から作り直すことにした。ある意味、原点に帰って、足郎の新しさをちゃんと戦略的に貫くことにある。
(1)外からシステムを押し付けるのではなく、足郎が感じている状況に、足郎自身が対応するようにする。センサーの適切な配置と処理システムが求められる。
(2)そのために、簡単なディープラーニングを取り入れて、与えられた状況の中で、目的適合的な行動を適切に選び出す能力を与える。
(3)サーボを制御するために、全てを動かすのではなく、引きだけを指定してステップ的に動かし、残りは全て完全緩和状態にしてしまう。効率化する。
というわけで、ディープラーニングの基本的内容である、ニューラルネットワークのプログラムを25年ぶりに、C++で書いている。当時は、ただのCだったが。
四半世紀前、経済データの読み取りにニューラルネットワークを使った研究をしていた。ただ、周りからほとんど理解されなかったが。
1。「ニューラルネットワークによる時系列データの特性認識」, 単著, 『経済理論』, 249号, 平成4年9月.
2。「コネクショニズムの経済学---ニューラルネットワークが示唆する新しい経済学」, 単著, 『情報処理技術の応用に関する調査研究』, 第4章,(財)日本情報処理開発協会, (財)関西情報センター,平成5年3月.
3。「環境・エネルギー・成長の経済構造分析---産業連関分析とニューラルネットワーク」, (植田和弘, 長谷部勇一, 寺西俊一, 宮崎誠司, 家田忠と共著),『経済分析』, 経済企画庁経済研究所編, 第134号,平成6年4月.
3番目の論文は経済企画庁経済研究所の正式研究報告書に書かれているものだが、この論文を当時の所長の前で説明したら、鼻であしらわれた。仕方がない。AIがこんなに流行るものだとは、誰も思わなかっただろう。私自身もだが。時代をあまりに先取りすると、辛い目にあうのだ。