倒れる、倒れない、倒さないの問題

以下の問題については、そのシミュレーション会も含めてこちらの記事に詳細が書いてある。
ロボットが倒れる、倒れない、倒さないという問題について、解いてはいないが、問題だけをまず考えた。

手書きの図で申し訳ないが、見ていただきたい。今、CDという棒と、AEという棒が、A点で関節のようにつながっていると考えてください。図(1)。2次元で考えます。関節は、A点を支点に自由に動くこともできるし、固定化することもできると考える。A点の位置を変えることはできない。人間の足首の関節だと考えてもらって良い。
縦の棒の、Bの位置に、m( > 0)という正の重さの塊があります。簡単化のために、この塊以外は重さがない。棒も、剛体だけれど「重さがない」と考えてください。
今、縦棒が水平からの角度θのところで、関節Aを固定し、つまりCDの棒とAEの棒をそれ以上動かないように固定化したとして、このθをある限界を超えて、小さなところで固定すれば、これは右回転して倒れてしまうだろう。その限界のθは、計算しなくても、BがちょうどDの真上に来る時であることが想像つく。つまり、図(2)のような状況である。何しろ、棒には重さがないのだから。(B点がD点の真上よりも右側になれば倒れる)
逆に、BがDの真上より左側で、関節が固定されれば、復元力が働くだろうことも、計算するまでもない。つまり、右側には倒れない。
解けると思うが解いていない問題はここからだ。
今、縦棒が、D点の真上に来るまで、自由に動く関節Aの元で、動きながら到達し、急に関節を固定化させたら、あるいは固定化させたとしても、当然、それまでの運動量があるから、慣性の法則か何かわからないけれど、右回転でこのシステムは倒れてしまうだろう。
ちょっと言い換えれば、頂点から少し右側に外れたところで重りから手を離して自由にさせた状況で、D点で急ブレーキで固定しても、倒れるということである。
今、頂点の極近くで重りから手を離したら、D点で、固定化させても倒れたとする。一方、D点の真上で手を離して、そのままD点で固定したら、先の洞察と同じようにそれは微妙に倒れないだろう。
だとすると、固定化するのをD点の真上よりも、もう少し早く固定化させれば復元力が優って、右側に倒れ込まないところがあるのではないか、これが問題。なぜなら、D点の真上よりも早く固定化すると、固定化したために、D点を軸に回転する動きが発生し、それによって重りがそうでない場合よりも上に持ち上げられて、そのこと(位置エネルギーの増加)のためにエネルギーが使われて、運動が減速されて元に戻る力が買ってしまうのではないかということである。
図(4)にその状況を書いている。角度が元よりも大きめのθ''のところで固定化したために、Dを新たな回転軸としてδの角度が発生し、重りBが少し持ち上がりながら回転することになって、復元力が発生するのではないかということである。
問題は、復元力が発生する限界の固定化点はどこかということである。
基本、これが、人間のする、倒れないための復元努力に近いと思っている。
数学的にというか、物理学的に解いてみたい。高校の物理で溶けるだろうと思うのだが。