その動画をyoutubeにアップしました。
https://youtu.be/u_VU2cOFWVY
デバイスアドレスを0、1に区別することで、一つのSPIチャンネルで別々に制御できることが確かめられた。
日別: 2018年3月9日
Cで書いた距離センサモジュールをjavaから呼び出す
4つの距離センサは、Cで制御し、4つのモータのエンコーダーからの回転数取得はjavaで制御しなければならない事情を先に書いた。そこで、2つのMCP23S17を使って、それぞれを距離センサとエンコーダ処理用にする戦略をとることにした。
RaspberryPi の一つのSPI0チャンネルに、上記の二つのMCP23S17をバスでぶら下げることにする。デバイスの識別は、A0,A1,A2端子を1、0で区別すればいい(8個区別出来る)。基本的に、0番と1番のデバイスにする。
距離センサはCプログラムで制御するのだが、ロボットの方は、javaで制御システムが書かれているので、センサのCプログラムは、ライブラリ化(libdistance.so)して、jna経由で、javaから直接そのライブラリを使うようにすればいい。これはすでにやったことがあるので、簡単にできると思ったが、結局、昨日の夜から今日の夜まで、かかった(途中、大学に行って学生の修論指導はしたが)!
第一に手こずった問題は、libdistance.soを作成して、javaのjnaを使ったプログラムを書いて、lib distance.soをLD_LIBRARY_PATHの環境変数で与えられる場所において、動かしてみたのだが、どうやっても、
「java.lang.UnsatisfiedLinkError: /tmp/jna-3577/jna760224136558438898.tmp: /tmp/jna-3577/jna760224136558438898.tmp: 共有オブジェクトファイルを開けません: そのようなファイルやディレクトリはありません」
というエラーが出る。色々やって、かなり長時間格闘して、結論的には、最新のjna.jar (4.5.1)とraspberrypiの何らかの相性が悪いという判断をした。同じ状況で、linux(ubuntu16.04)では、ちゃんと動くのだから。
これは間違っているかもしれない。が、私の能力の範囲での結論はそうなのだ。だから、去年ちゃんとraspberrypi上で動いたjna.jarを持ってきて、それでセットしたらちゃんと動いた。あ〜あ。
もう一つ、こちらは大したことはないのだが、wiringPiのライブラリもちゃんとくっつけて、libdistance.soを作成しないと、wiringPiの関数が見つからないと怒られる!
プログラムをいかに掲載する。まず、Cライブラリのプログラム distance.cは以下のようになる。
/* 距離センサーライブラリ MCP23S17をデバイス0番でセットしておく 使い方: getdistance('センサー番号:整数 0-3') */ #include <stdio.h> #include <wiringPi.h> #include <mcp23s17.h> #include <sys/time.h> #include <unistd.h> // 64より大きな数字、適当 wiringpiの要請 #define BASE 123 int trigPin, echoPin; int pulseIn(int pin, int level, int timeout){ struct timeval tn, t0, t1; long micros; gettimeofday(&t0, NULL); micros = 0; while (digitalRead(pin) != level){ gettimeofday(&tn, NULL); if (tn.tv_sec > t0.tv_sec) micros = 1000000L; else micros = 0; micros += (tn.tv_usec - t0.tv_usec); if (micros > timeout) return 0; } gettimeofday(&t1, NULL); while (digitalRead(pin) == level){ gettimeofday(&tn, NULL); if (tn.tv_sec > t0.tv_sec) micros = 1000000L; else micros = 0; micros = micros + (tn.tv_usec - t0.tv_usec); if (micros > timeout) return 0; } if (tn.tv_sec > t1.tv_sec) micros = 1000000L; else micros = 0; micros = micros + (tn.tv_usec - t1.tv_usec); return micros; } // セットアップ関数の呼び出しは、最初の1回だけである // 何度も呼び出してはならない void setup(int pin){ // pin -> 0-3 trigPin = BASE+pin+8; // B0-B3 echoPin = BASE+pin; // A0-A3 wiringPiSetup () ; mcp23s17Setup (BASE, 0, 0) ; pinMode (trigPin, OUTPUT) ; pinMode (echoPin, INPUT) ; pullUpDnControl (echoPin, PUD_UP) ; } int getdistance(){ long duration, distance; // HIGHが10μs継続するパルスを出す digitalWrite(trigPin, LOW); // Added this line delayMicroseconds(2); // Added this line digitalWrite(trigPin, HIGH); delayMicroseconds(10); // Added this line digitalWrite(trigPin, LOW); // その結果出力された超音波を受け取る // その時間差から距離を測る duration = pulseIn(echoPin, HIGH, 1000000); //printf("duration=%d ",duration); distance = (duration/2) / 29.1; //printf("距離 = %d cm\n",distance); //sleep(1); return (int)distance; }
これをコンパイルするためには次のようにする。
gcc -fPIC -shared -o libdistance.so distance.c -lwiringPi
最後に、wiringPiのライブラリをくっつけているところ大事。というのも、これをつけなくても、コンパイル自身は難なく通ってしまうから、実行時に叱られる。
export LD_LIBRARY_PATH=../XXX :$LD_LIBRARY_PATH
sudo ldconfig
とかする。../XXXはlibdistance.soをおく場所である。あるいは、
/etc/ld.so.conf.d
の設定ファイルに、そのパスを書いておき、ldconfigを実行するとかする。
import com.sun.jna.Library; import com.sun.jna.Native; import java.util.logging.Level; import java.util.logging.Logger; // ここの部分がlibdistance.soと接続するおまじない interface DistanceLib extends Library { DistanceLib INSTANCE = (DistanceLib) Native.loadLibrary("distance", DistanceLib.class); // 使うべき関数を宣言する int getdistance() ; void setup(int pin); } /** * * @author washida */ public class Distance { DistanceLib dlib = DistanceLib.INSTANCE; void show(){ dlib.setup(0); for(int i=0;i<100;i++){ int dis = dlib.getdistance(); System.out.println("No."+ i +": 距離 = "+dis+"cm"); try { Thread.sleep(1000); } catch (InterruptedException ex) { Logger.getLogger(Distance.class.getName()).log(Level.SEVERE, null, ex); } } } /** * @param args the command line arguments */ public static void main(String[] args) { // TODO code application logic here Distance dis = new Distance(); dis.show(); } }
こちらは特に問題はないだろう。