COSMの改訂

足郎2を動かす前に、足郎制御言語cosmとそのインタープリターを改訂する。実際に動かし始めるとそれに集中したいからだ。
(1)サーボグループの角度定義に配列を設定できる。
ロボットのある一連のサーボを現在の状態から別の状態に変化させるのは、%defangles で、その角度群を定義するのだが、同じグループを連続で滑らかに変化させる場合に、いちいちそれを定義し直していくのは面倒なので、角度名の後に連続で定義し、配列に入れる。
(2)全ての定義の中で、空白を無視するようにする
今までは、定義の中では、空白は使えなかったが不便なので。
例えば、結局以下のように定義できる。

%defangles right_invpen[3] {
#右に傾ける動きをする      [0]     [1]       [2]
    RightUpperRight:  -$righ,  $righ2,   $righ3;
    RightUpperLeft:   +$right, $righ2_1, $righ3;
    LeftUpperRight:   -$left,  $left2,   $left3;
    LeftUpperLeft:     $left,  $left2,   $left3_1;
    LeftKneeFront:    -$bent,  $bent2_1, $bent3;
    LeftKneeBack:      $bent,  $bent2_2, $bent3;
    RightLowerRight:   $right, $righ2,   $righ3;
    RightLowerLeft:   -$right, $righ2,   $righ3_1;
    LeftLowerRight:    $left,  $left2_2, $left3;
    LeftLowerLeft:    -$left,  $left2,   $left3_2;
}

垂直直立の確認

朝から、足郎2の垂直直立の調整をやっている。
これまで、三角定規なのでやっていたが、足郎2は背が高いので、オモリをぶら下げた紐で確認するのがいい。紐に電池をぶら下げて垂直を見ている。前後左右に確認しなければならない。その度に、サーボからのリードの長さを変える。
単に一つのリードの長さで、一つの垂直が決まるのではない。そこに足郎2の複雑さがある。膝の関節は単純だが、他は色々関連している。上板で左右の足がつながっているので、一つの垂直がある意味全体のリード線の影響を受けていると言っても良い。
ただ、そういう、相互依存性が、これだけの体をか弱いサーボで動かすことができる理由でもある。一つのサーボに重さや動きが集中していると、支えきれなくなる。

動作上の組み立ては終わった

動作に関わる部品の組み込みが終わった。
足の裏につけるゴムの、ネジ穴部分のくりぬきに今回は、彫刻刀を使ったら、割と綺麗に仕上がった。

垂直に立てるのが苦労するところ。
ただ、今回は、フレームが業者に作ってもらい、精密なので、重りをつけて鉛直に垂らした糸で、ほぼ正確に垂直を捉えて、リード線の調整をした。
あとはネジを完全に固定して、プログラムで動かすだけだ。
ただ、ここにきて、NAOの方の業務ができたので、動かすのはしばらくお預けになる可能性がある。

RaspberryPIで二つ目のI2CチャンネルをPCA-9685用に動かす

足郎2では、左右の足を別のスレッドで動かし、かつそれぞれ別のI2Cチャンネルを使うことにしている。
RaspberryPIで二つ目のI2Cチャンネルを動かすことについては、
http://robo.genv.sophia.ac.jp/wp_robot/?p=1645
にだいぶ書いておいた。
ただ、これをサーボドライバPCA-9685用に動かすためには、一つ面倒な作業がある。それは、I2Cのデフォルトである1チャンネルは、すでにRaspberryPIのボード内でプルアップされているのであるが、この第二チャンネルは、プルアップされていないので、外部プロアップをしなければならないのである。
ただ、秋月電子のボードには、プルアップ用の抵抗がすでに取り付けられていて、このJ1とJ2を、直結すればSDAとSCLの二つのピンがプルアップされる。

直結する方法に戸惑ったが、ハンダで無理やりすれば良いのだと了解して、そうしている。今の所不都合はない。

二足歩行の意味

なぜロボットに二足歩行をさせるのか?
単純に考えれば、人が二足歩行しているからそれを真似させるということだ。見る側も、ロボットが四足歩行をしているよりも、二足歩行をしている方が、自分に対する親近感、共感を覚えやすいから、惹きつけられる。それを期待しているわけだ。
単なる移動であれば、四足歩行でも、多足歩行でも良いような気がする。
しかし、逆振り子型の二足歩行にこだわっていると、二足歩行には別の意味があるように思える。移動には、二足歩行の方が、他の多足歩行よりも簡便であり、省エネルギーなのではないかということだ。
モアイの移動を、逆振り子でやっている動画を先にお見せした。逆振り子は、あの深刻な重量のモアイ像をいとも簡単に移動させてしまう。
人間の歩行も、極めて省エネではないか。3足歩行はイメージがわかないが、四足歩行は、確かに安定している。チータは、確かに四足歩行で、100キロを超えるスピードを出す。それはすごい。しかし、二足歩行と四足歩行を同じ速さで、同じ重さで、測ったら、距離あたりのエネルギーは二足歩行の方が小さいのではないか?
そう思って検索したら、そういう研究論文がすでに発表されていることがわかった。
http://www.afpbb.com/articles/-/2255112?pid=1790817
二足歩行の必要エネルギーは四足歩行の四分の一というわけだ。
それが二足歩行への進化の要因だという考えには、批判もあるようだが、二足歩行が省エネルギーという事実が重要なのである。
やはりそうなのだ。予想は正しかった。つまり、ロボットの二足歩行へのこだわりは、省エネルギー型移動への模索という意味を持っている。
足郎2は今作っているところだが、足郎1でわかったのは、体を揺らして、ほんのわずかの前進操作をするだけで、歩み出すということだった。
足郎2が完成すれば、あの大きくて長い足が、いとも簡単に歩き出す様子をお見せできるはずだ。
NAOもそうだがホンダのASIMOも、その二足歩行は、人の動きを真似るためのただのパフォーマンスに見えて仕方がない。効率的移動という目的意識性を感じないのだ。
私は、このサイトに、逆振り子の理論から、足郎0(1本足ロボット)、足郎1と逆振り子型移動の理論とモデルを示してきた。この方向を、さらに徹底して追求していきたい。

足の配線完了

サーボドライバーボードのPCA-9685は片足それぞれについている。足郎1のように、上板上のコンピュータ側におくと配線が混雑してダメだからだ。ドライバーボードは16個のサーボモータを制御できるが、片足は10個しかついていない。この二つのボードは、RaspberryPIのI2Cの二つのポートを使う予定だ。RaspberryPIには、デフォルトでは1個のI2Cしか動かせないが、もともと2つついているのでその二つを動かす。

したがって、RaspberryPIそのものは、一つしか必要ないのだが、会話や知的な機能を担うために二台乗せてある。
当面は一つしか動かさない。
電池ボックスを股間に設置するのだが、いったんRaspberryPI を外さないとつけれない。
そのあと、サーボと関節をつなぐワイヤーをセットすれば、動作に関する部分は終える。

サーボモータをつける

今日は、この夏一番の暑さだった。
そんな中、サーボモータを全部つけた。
うわ板の真ん中でぶら下げているのだが、左右のバランスは完璧に取れている。当たり前だが。
何だか、恐竜のベロキラプトルのような格好なのだ。ジュラシックパークに出てきた(笑)
明日は、動きの部分だけは仕上げたい。

サーボモーターの設置

足郎2のサーボモーターは20個必要だ。

ニュートラルの調整をしなければならない。それから足郎2に貼り付ける。
昨日から、サーボから関節に力を伝える腱を40本も作成した。これが実に大変だった。
それに、サーボモータと腱をつなぐ、何というのか、金具、これも規格を合わせて作成するのが大変だった。

部品が届いた

業者に製作を依頼していた足郎2の部品が届いた。
足郎1は、すべて自分アルミを切ったり穴を開けたりして部品を作ったが、それと比べるとほぼ完璧にできている。足郎1の時は、開けた穴が合わなかったり、グダグダだった。何とかごまかして、形を整える状況だったが、今回は、穴の位置も綺麗に整合性が取れている。
足郎2の骨格だけ組み上げてみると次のようになった。
いかにも足らしい。奥の方に、足郎1も見えているが、比べるとわかるようにたかさがほぼ倍になっている。
これから、サーボモーター周りの部品を作成しなければならない。こればっかりは業者に依頼できない。微妙な部品だから。