Naoqiの音声認識エンジンは、優れているのだろうが、気に入らない。最も気に入らないのは、ワイルドカードによる音声認識がほとんどできないことだ。しかしその難しさは理解できる。ので、なんとかこちらでも工夫をしたいと思っていた。
が、この間、電子書籍の検索とダウンロードをロボットとの対話で行おうとすると、なかなかやっかいなのだ。たとえば、「あ」で始まる著者を探すようにという指示をロボットに与える、Dialogを実現しようとしたが、こうした1語の認識すら難しい。事前に「あ い う ・・」などという、1語のconceptを事前に与えておいても、間違う。いろいろな工夫もあるだろうが、実に面倒になってきた。認識エンジンの細かい設定の調整ができればいいのだろうが、また、メソッドがあるので、そうした設定が可能であるかのようだが、なんら解説がない。
あのSiriのようなレベルのものがあれば良いと思う。
それは難しいにしても、なんとかならないかと探していたらjuliusというフリーソフトがある。試してみたら結構いけるし、細かい設定や、ルールの指定など、自由度が高い。
たとえば、なんのルールも設定せずに、
「わしだ」
という、名前の単語を認識できた。単語レベルでは果物の名前も、事前ルール抜きにほとんど認識できる。また、
「わたし名前はわしだです」
は、
「わたしの名前はわし出すです」
と、まちがったが、結構いけてる。多少のルールを追加すれば、この程度の文章は、完全認識に行けるような気がする。
ライブラリにもできるということなので、NaoqiのC++から、このライブラリを呼び出すことを試みようと思う。一つ不安は、ロボットのマイクデバイスをjuliusで呼び出すことができるかどうかだ。それさえ可能であれば、あとはなんとかなる。